重過失とは?保険との関係を解説

保険について知りたい
先生、「重過失」って、普通のうっかりミスとはどう違うんですか?

保険のアドバイザー
重過失は、少し注意すれば危険を予測できたのに、著しく注意を欠いたような状態をいうよ。ただし、車の鍵をかけ忘れたら必ず重過失、とは決められない。何が起き、どんな状況だったかで判断されるんだ。

保険について知りたい
なるほど。じゃあ、うっかりミスよりも、もっとひどいミスということですね。でも、どのくらいひどければ「重過失」になるんですか?

保険のアドバイザー
そうだね。結果が重大だったというだけではなく、事故前にどれほど注意を欠いていたかを具体的に見るんだ。行為の名前だけで重過失と決めつけないことが大切だよ。
重過失とは。
重過失とは、通常求められる注意を著しく欠いた状態です。単なる不注意よりも程度が重いものですが、事故の結果が大きいだけで重過失になるわけではありません。事故前の行動や、その危険を予測できたかなどを基に判断されます。保険への影響は、火災保険、賠償責任保険、生命保険など、保険の種類と約款によって異なります。
重過失の定義

重過失とは、通常求められる注意を著しく欠いた状態をいいます。単なるうっかりミスより重い不注意ですが、故意に起こした事故とは別です。何が重過失に当たるかは、事故時の具体的な状況で判断します。
歩きながらスマートフォンを見て人にぶつかった場合も、その行為だけで必ず重過失とは言えません。周囲の状況、危険を予測できたか、どの程度注意を欠いたかを確かめる必要があります。
運転中のスマートフォン操作や居眠り運転は危険です。ただし、事故が起きたときに重過失に当たるかは、事故前の行動や道路状況などを調べて判断します。交通違反があれば自動的に重過失と決まるわけではありません。
故意に事故を起こすことと、著しい不注意で事故を起こすことは別です。飲酒運転も重大な違反ですが、保険での扱いは運転者本人のけがと、被害者への賠償とで異なります。
重過失の有無は事故前の注意の程度によって判断します。また、保険金が出るかどうかは保険の種類と約款によります。重過失なら賠償額が必ず増える、すべての保険金が出なくなる、ということではありません。
| 過失の程度 | 説明 | 例 | 保険への影響 | 契約の種類と事故の状況による |
|---|---|---|---|---|
| 軽過失 | 通常の注意を少し欠いた状態 | うっかりミス | 事故による損害と責任の内容で判断 | 保険の種類と約款を確認 |
| 重過失 | 通常の注意を著しく欠いた状態 | 危険な運転なども、事故ごとの状況で判断する | 重過失だけで賠償額が自動的に増えるわけではない | 火災保険などは免責の可能性。賠償責任保険は重過失だけで一律不払いではない |
重過失と軽過失の違い

過失とは、本来注意すべきことを怠ったために起こる不注意のことを指します。この過失には、程度によって重過失と軽過失の二種類があります。どちらも注意を怠った結果ではありますが、その怠り方に大きな違いがあります。
軽過失とは、誰でも起こしうるちょっとした不注意や、うっかりミスが原因で起こるものです。例えば、道を歩いていて人とぶつかってしまったり、書類に書き間違いをしてしまったり、あるいは物を落として壊してしまった、といったケースが考えられます。これらは、少し注意していれば防げたかもしれないミスと言えるでしょう。
重過失は、通常の注意を著しく欠いた状態です。運転中のスマートフォン操作や火の不始末が事故につながった場合でも、それだけで結論は決まりません。危険を予測できたか、どの程度注意を欠いたかなど、事故ごとの事情を確認します。
重過失かどうかは、起きた損害の大きさだけでなく、事故前の行動や危険を予測できたかなどで判断します。事故が重大だから必ず重過失、というものではありません。
| 項目 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 過失 | 本来注意すべきことを怠ったために起こる不注意のこと | |
| 軽過失 | 誰でも起こしうるちょっとした不注意や、うっかりミス | 人とぶつかる、書類の書き間違い、物を落として壊す |
| 重過失 | 通常の人が当然払うべき注意を著しく欠いている場合 | 行為の名前だけでは決まらず、事故前の具体的な状況を確認する |
| 判断基準 | 事故前の注意の程度、危険を予測できたかなどを確認。結果の大きさだけでは決めない | 専門家の判断が必要な場合もある |
保険金支払いと重過失

保険金が支払われるかどうかは、保険の種類と契約内容によって異なります。重過失による事故でも、契約者本人の物の損害を補償する火災保険と、被害者への賠償に備える責任保険では、扱いが違います。
保険法17条では、損害保険について契約者や被保険者の故意・重過失による損害を免責としています。ただし、賠償責任保険には特則があり、この規定の免責は『故意』とされています。自動車保険でも、飲酒運転の運転者本人のけがや車の損害は補償されない一方、被害者への対人・対物賠償は支払対象となります。重過失なら賠償保険も必ず不払い、という説明は誤りです。
生命保険でも、普通死亡保険金と災害死亡保険金、入院給付金では免責事由が異なります。たとえば災害死亡保険金や入院給付金では、契約者や被保険者の重大な過失が免責となる場合があります。どの給付を請求するかと約款を確認しましょう。
事故で賠償責任を負う場合でも、重過失だから自動的に賠償額が増えるわけではありません。また、被害者への賠償保険が必ず不払いになるとも限りません。事故の内容、損害、契約の補償範囲を確かめましょう。
| 項目 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 重過失 | 通常の注意を著しく欠いた状態 | 危険な運転なども、事故ごとの状況で重過失の有無を判断 |
| 損害賠償責任保険 | 保険法17条の責任保険の特則では、重過失だけを理由とした一律の免責ではない | – |
| 生命保険 | 普通死亡保険金と災害死亡保険金などでは免責事由が異なる。約款を確認 | – |
| 重要事項 | 加入している保険の契約内容をよく確認しておく | – |
| 結果 | 賠償責任の有無と金額は事故による損害などで判断。保険金の扱いは契約の種類による | – |
損害賠償責任と重過失

他人の物を壊したり、けがをさせたりした場合、故意でなくても損害賠償責任を負うことがあります。賠償額は、原則として相手に生じた損害などに基づいて決まります。
過失には通常の不注意と、注意を著しく欠いた重過失があります。しかし、重過失というだけで、同じ損害に対する賠償額が自動的に高くなるわけではありません。責任が成立するか、どの損害を賠償するかを個別に判断します。
治療費や休業による損害、慰謝料など、事故で生じた損害が大きければ賠償額が高くなる場合があります。重過失という分類だけで請求額が決まるわけではありません。
重過失による事故を起こさないためには、日頃から安全に気を配ることが大切です。例えば、車の運転では、スピードを出しすぎない、周りの状況をよく確認する、といった基本的なことを守る必要があります。また、仕事で機械を扱う場合も、安全手順をしっかりと確認し、手順通りに作業を行うことが重要です。
万が一、事故を起こしてしまったら、すぐに専門家に相談することが大切です。弁護士などに相談することで、状況に応じた適切な対応方法を知ることができます。自分だけで解決しようとせず、専門家の助言を受けるようにしましょう。
| 損害賠償責任 | 軽過失 | 重過失 |
|---|---|---|
| 定義 | ちょっとした不注意によるもの | 通常の注意を著しく欠いた状態。事故前の状況で判断する |
| 責任の重さ | 事故と損害に応じて判断 | 重過失だけで賠償額が自動的に増えるわけではない |
| 賠償金額 | 生じた損害などに基づいて決まる | 生じた損害などに基づいて決まり、重過失だけで一律に増えない |
| 請求される可能性のあるもの | 損害額 | 治療費、入院費、収入の減少、慰謝料など |
| 例 | スピードの出しすぎ、安全手順を守らない | |
| 事故発生時の対応 | 専門家(弁護士など)に相談 | |
事例で見る重過失

重過ぎる過失、つまり重過失とは、ちょっとした不注意とは違い、通常の人が当然払うべき注意を著しく欠いた状態のことを指します。具体的な例をいくつか見ていきましょう。
運転中のスマートフォン操作や居眠り運転は危険で、事故の状況によっては重過失が問題になることもあります。ただし、これらの行為があれば必ず重過失と断定できるわけではありません。
建設現場で安全対策を怠って事故が起きた場合も、監督者にどのような注意義務があり、それをどの程度怠ったかを確認します。事故が起きたという結果だけで重過失が決まるわけではありません。
飲食店で食中毒が発生した場合は、食材の管理や衛生対策、事故の原因を確認します。衛生上の不備があったとしても、直ちに重過失と断定せず、具体的な状況を調べる必要があります。
医療事故の場合も、必要だった診療行為と実際の対応、患者の状態などを確認します。結果が重いという理由だけで医師の重過失が決まるわけではありません。
重過失は様々な事故で問題になりますが、行為の名前や結果だけで判断できません。まず事故を防ぎ、事故後は事実関係と加入している保険の条件を確認しましょう。
| 場面 | 行為 | 結果 | 責任 |
|---|---|---|---|
| 自動車運転 | 携帯電話操作、居眠り運転 | 重大な事故 | 事故前の状況によって判断 |
| 建設現場 | 安全対策の怠り(安全帯の着用確認、足場の点検など) | 作業員の転落事故 | 事故前の状況によって判断 |
| 飲食店 | 食材の不適切な保管、調理器具の衛生管理の怠り | 食中毒発生 | 事故前の状況によって判断 |
| 医療現場 | 適切な検査や治療の怠り | 患者の容態悪化 | 事故前の状況によって判断 |
