
有配当保険を徹底解説:仕組みとメリット・デメリット
有配当保険とは、加入者が支払う保険料の一部を保険会社が運用し、その運用成果に応じて利益が出た場合、加入者に配当金として還元する仕組みの保険です。生命保険や年金保険などでよく見られます。
加入者が毎月支払う保険料は、死亡保障や医療保障といった給付金の支払いに充てられるだけでなく、将来の支払いに備えるためにも使われます。保険会社は集めた保険料の一部を、株式や債券などに投資して安全かつ着実に運用し利益を生み出そうとします。この運用によって得られた利益から、保険会社運営に必要な費用や将来の支払いに備えるための準備金を差し引いた残りが剰余金となります。この剰余金の一部が、配当金として加入者に還元されるのです。
有配当保険には、将来の収入増加という魅力があります。保険料の一部が戻ってくる可能性があるため、家計にとってプラスとなるでしょう。
しかしながら、配当金は必ずもらえるという保証はありません。株式市場の変動など、様々な要因によって保険会社の運用実績は変化します。つまり、配当金は運用実績次第であり、場合によっては配当金が全くない年もあることを理解しておく必要があります。
また、配当金の額も変動します。好調な年には多くの配当金を受け取れる可能性がありますが、運用実績が振るわない場合は配当金が減ったり、全く支払われないこともあります。配当金を受け取るかどうか、また、どれくらい受け取れるかは予測できないため、将来設計において配当金を確実な収入として組み込むことは避けた方が良いでしょう。
このように有配当保険は、配当金という形で将来の収入増加が見込めるという利点がある一方で、配当金は保証されていないという不確実性を併せ持っています。加入を検討する際は、これらの特徴をしっかりと理解し、自身の状況や将来設計に適しているかを慎重に判断することが大切です。