経過的加算とは?老齢厚生年金に加算される理由と計算の考え方

保険について知りたい
経過的加算は、厚生年金に25年以上加入した人だけが受け取る加算ですか?

保険のアドバイザー
いいえ。25年以上という条件で支給する加算ではありません。旧制度の定額部分と老齢基礎年金との差を調整する仕組みです。
経過的加算とは。
特別支給の老齢厚生年金にあった定額部分と、65歳から受け取る老齢基礎年金との間に差が出る場合、その差を老齢厚生年金へ加える仕組みです。
経過的加算が設けられた理由

かつての厚生年金には、報酬比例部分と定額部分がありました。65歳以降は、定額部分に代わって老齢基礎年金を受け取ります。
しかし、厚生年金の加入期間や20歳前・60歳以後の加入期間などによって、定額部分として計算した額より老齢基礎年金相当額が少なくなる場合があります。その差を補うのが経過的加算です。
計算の考え方

経過的加算は、おおむね次の差額として計算します。
定額部分として計算した額-厚生年金の加入期間に対応する老齢基礎年金相当額
実際の計算では、生年月日、厚生年金の加入月数、20歳以上60歳未満の加入期間などを使います。単純に保険料を納めた年数へ一定額を掛ける計算ではありません。
25年要件ではない

経過的加算について「老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上の人に支給される」とする説明は誤りです。老齢基礎年金の受給資格期間は、2017年8月から原則10年以上へ短縮されています。
老齢厚生年金は、老齢基礎年金を受け取れる人に厚生年金の加入期間がある場合に、原則65歳から支給されます。その年金額を構成する項目の一つが経過的加算です。
加給年金・振替加算との違い

| 加算 | 主な目的 |
|---|---|
| 経過的加算 | 旧制度の定額部分と老齢基礎年金相当額の差を調整する |
| 加給年金額 | 一定の配偶者や子どもがいる老齢厚生年金受給者へ加算する |
| 振替加算 | 加給年金額の対象だった配偶者が65歳になった後、一定の条件で老齢基礎年金へ加算する |
振替加算は国民年金の任意加入期間に応じて支給する制度ではありません。それぞれ対象者と計算方法が違います。
自分の金額を確認する方法

経過的加算は個人の加入記録によって決まります。年金額改定通知書や年金振込通知書、ねんきんネットを確認し、内訳が分からない場合は年金事務所へ問い合わせましょう。
