損保会社破綻時の備え:保護機構の役割

保険について知りたい
加入している損害保険会社が破綻したら、保険金は全額受け取れますか?

保険のアドバイザー
保護の仕組みはありますが、全契約が一律に全額補償されるわけではありません。保険の種類、事故が起きた時期、契約者の区分で扱いが変わります。
損害保険契約者保護機構とは。
損害保険会社が経営破綻したときに、資金援助や保険契約の引受けを通じて契約者を保護する法人です。1998年に保険業法に基づいて設立されました。
破綻しても契約がすぐ消えるわけではない

救済保険会社が契約を引き継ぐ場合は、保護機構が資金援助を行います。救済保険会社が現れない場合は、承継保険会社または保護機構が契約を引き受ける仕組みがあります。
破綻後3か月以内に発生した事故については、自動車保険や火災保険などで保険金の全額支払いが補償されます。3か月を過ぎた後や解約返戻金・満期返戻金の扱いは、保険の種類によって異なります。
補償割合は保険の種類で違う

自賠責保険や地震保険など100%補償される契約がある一方、自動車保険、火災保険、その他の損害保険では、破綻後3か月を過ぎると80%となる場合があります。傷害保険や積立型保険などは90%を基本とする区分があります。
予定利率が高い積立型契約では、補償割合がさらに下がることがあります。破綻会社の財産状況や契約移転時の条件変更により、実際の返戻金が表示された補償割合を下回る場合もあります。
補償対象と割合は細かく分かれているため、「自動車保険は一律90%」「その他は100万円まで」といった単純な仕組みではありません。
対象にならない契約もある
共済契約や少額短期保険業者が引き受けた契約は、損害保険契約者保護機構の補償対象ではありません。また、火災保険やその他の損害保険の一部は、個人、小規模法人、マンション管理組合など契約者の区分によって対象が決まります。
加入先が保護機構の会員会社か、契約している保険がどの区分になるかは、保護機構の公式サイトと保険会社で確認できます。
破綻が発表されたときの対応
- 保護機構と保険会社の公式案内を確認する
- 事故が起きた場合は指定された窓口へ速やかに連絡する
- 保険証券、事故写真、修理見積書などを保管する
- 慌てて解約せず、解約控除や契約移転後の条件を確認する
- 更新や他社への切替えは、補償の空白が出ないように行う
保険会社を選ぶときの見方
保護機構があるから、保険会社の財務状況を気にしなくてよいわけではありません。保険料と補償内容に加え、ソルベンシー・マージン比率、格付け、ディスクロージャー資料、事故対応の体制などを確認すると判断材料になります。
まとめ
損害保険会社が破綻しても、保護機構が契約移転や保険金支払いを支えます。ただし、全契約が一律に全額補償されるわけではありません。保険の種類、事故発生時期、契約者区分によって補償割合が変わるため、公式情報で自分の契約区分を確認しましょう。
