加害者請求とは?自賠責保険へ請求できる範囲と期限

自動車保険の更新前に、補償と保険料を確認したい方へ。
診断で、自動車保険の見直しポイントを整理する

加害者請求とは?自賠責保険へ請求できる範囲と期限

保険について知りたい

加害者請求では、被害者に支払った賠償金がすべて戻るのですか?

保険のアドバイザー

いいえ。自賠責保険が補償する人身損害について、支払基準と限度額の範囲内で審査されます。物の損害は対象になりません。

加害者請求とは。

交通事故の加害者が被害者へ損害賠償金を支払った後、支払った額について自賠責保険会社または共済組合へ請求する手続きです。自動車損害賠償保障法15条に基づくため、「15条請求」とも呼ばれます。

被害者へ支払った後に請求する

加害者請求の流れ

加害者請求では、加害者が先に被害者へ賠償金を支払い、その支払いを証明する領収書などを添えて自賠責保険へ請求します。被害者へ賠償した都度、限度額の範囲内で複数回請求することもできます。損害の全額が確定するまで待つ必要はありません。

被害者への支払いが難しい場合は、被害者本人が加害者側の自賠責保険へ直接請求する「被害者請求」という方法もあります。加害者請求があるだけで、被害者が必ず全額の賠償を受けられるわけではありません。

自賠責保険が補償するのは人身損害

自賠責保険の補償範囲

自賠責保険の対象は、交通事故による相手のけが、後遺障害、死亡などの人身損害です。治療費、休業損害、慰謝料などが支払基準に沿って審査されます。車や建物の修理費といった物損は対象になりません。

損害の区分 被害者1人あたりの支払限度額
傷害 120万円
後遺障害 等級に応じて75万円~4,000万円
死亡 3,000万円

実際の支払額は、支払った賠償金額がそのまま認められるとは限りません。損害との因果関係や必要性、被害者の重大な過失なども審査されます。

請求期限は「賠償金を支払った翌日」から3年

加害者請求の期限

加害者請求の時効は、原則として被害者へ損害賠償金を支払った翌日から3年です。「事故発生日から3年」とは限らない点に注意してください。請求が遅れそうな場合は、時効の更新について自賠責保険会社または共済組合へ早めに相談しましょう。

必要書類は事故と損害の内容で変わる

加害者請求の必要書類

一般には、自賠責保険金請求書、交通事故証明書、事故発生状況報告書、診断書や診療報酬明細書、被害者へ支払ったことを証明する領収書などを用意します。死亡や後遺障害の請求では、別の書類も必要です。

必要書類は事故の内容によって異なります。請求前に、自賠責保険証明書に記載された保険会社または共済組合へ確認してください。

まとめ

加害者請求は、加害者が被害者へ支払った人身損害の賠償金について、自賠責保険へ請求する制度です。支払いの全額が自動的に戻る制度ではありません。補償範囲、限度額、請求期限を確認し、支払いを証明する資料を保管しておきましょう。