組合管掌健康保険

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医療保険

組合管掌健康保険:大企業を守る仕組み

組合管掌健康保険とは、主に従業員数が多い大企業や、同業種の中企業などが集まって設立する健康保険制度です。これは、国民皆保険制度の一つであり、病気やケガをした際に経済的な負担を軽くし、安心して治療を受けられるようにすることを目指しています。 組合管掌健康保険は、会社や団体が設立した健康保険組合によって運営されます。健康保険組合は、加入している従業員とその家族(被扶養者)を対象に、保険料を徴収し、医療費の給付や健康増進のための取り組みを行っています。 国民健康保険と比較すると、組合管掌健康保険は、大企業の従業員やその家族など、特定の集団を対象としている点が大きな違いです。国民健康保険は、市区町村が運営し、自営業者や非正規雇用者など、組合管掌健康保険や協会けんぽに加入していない人を対象としています。 健康保険組合に加入することで、病気やケガで医療機関にかかった際に、医療費の自己負担額が3割(現役世代の場合)になります。さらに、高額療養費制度により、ひと月あたりの医療費の自己負担額に上限が設けられています。これにより、予期せぬ大きな病気やケガに見舞われた場合でも、過度な経済的負担を避けることができます。 また、健康保険組合は、被保険者の健康増進のための様々な事業も行っています。例えば、健康診断や保健指導、特定健康診査・特定保健指導の実施、スポーツクラブや保養施設の提供など、被保険者の健康維持・増進を支援するための様々なサービスを提供しています。これらのサービスは、病気の予防や早期発見、重症化の予防にもつながり、被保険者の健康を守る上で重要な役割を果たしています。 このように、組合管掌健康保険は、加入者とその家族の健康と生活を守るための重要なセーフティネットとなっています。安定した医療サービスの提供や健康増進の取り組みを通じて、人々の暮らしを支えています。