
再保険料とその仕組み
保険会社は、お客さまから保険料をいただき、事故や災害が起こった際に保険金をお支払いする約束をしています。しかし、大規模な災害や一度にたくさんの事故が起きた場合、支払う保険金が莫大になり、保険会社の経営が危うくなることもあります。このような事態を防ぐために、保険会社は再保険という仕組みを使います。
再保険とは、保険会社が引き受けた保険(元受保険)のリスクの一部を、別の保険会社(再保険会社)に引き渡すことです。簡単に言うと、保険会社にも保険があるようなものです。このとき、リスクを引き受けてもらう対価として、保険会社は再保険会社に再保険料を支払います。
再保険料の額は、元受保険の種類や規模、再保険会社が引き受けるリスクの大きさなどによって決まります。例えば、地震保険のように、一度に大きな損害が発生しやすい保険は、再保険料も高くなる傾向があります。また、再保険会社が引き受けるリスクが大きいほど、再保険料も高くなります。
再保険料を支払うことで、保険会社は大きな損失に備えることができ、経営の安定につながります。仮に、巨大地震が発生し、多くの保険金支払いが発生した場合でも、再保険会社からお金を受け取ることができるので、保険会社の経営への影響を少なくできます。これは、お客さまにとって、安心して保険に加入し続けられるというメリットにつながります。保険会社が倒産してしまうと、いざという時に保険金を受け取ることができなくなるからです。つまり、再保険料は、保険会社が安定した経営を行うために必要な費用であり、ひいてはお客さまにとっての安心にもつながると言えるでしょう。