
新ホフマン方式とは?
新ホフマン方式は、不測の事態で命を失ったり、体に一生残る傷を負ってしまった人が、本来なら将来もらえたはずのお金を計算する方法です。事故がなければ、仕事をして給料をもらっていたはずです。この将来もらえるはずだったお金を、事故のせいで失ってしまった損害として、お金で償ってもらう必要があります。しかし、将来もらうはずだったお金を今もらう場合、そのお金を運用して増やすことも考えなければいけません。そのため、将来のお金を今の価値に直す必要があり、この直し方のひとつが新ホフマン方式です。
簡単に言うと、将来のお金は今の価値に直すと、その金額より少なくなるので、その差額を計算する方法です。例えば、10年後にもらう100万円は、今すぐもらう100万円より価値が低いと考えます。なぜなら、今すぐもらった100万円は、10年間運用して増やすことができるからです。
新ホフマン方式では、将来のお金から「中間利息」と呼ばれる利息分を引いて、今の価値に直します。この中間利息は、本来なら将来受け取れたはずのお金を今受け取ることで得られる運用益にあたります。この計算には、単利という計算方法を使います。単利とは、元金だけに利息がかかる計算方法です。つまり、利息にさらに利息がかかることはありません。
新ホフマン方式を使うことで、将来の収入を現在の価値に適切に換算し、損害賠償の金額をより正確に決めることができます。ただし、計算に使う利息の割合によって、結果が大きく変わるため、適切な割合を設定することが重要です。