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制度

S建方式とP建方式:保険料のしくみ

生命保険の中には、契約を結ぶ時点で将来受け取れる金額がすでに決まっている商品があります。この受け取れる金額を保険金額と言い、この金額を基準に保険料を計算する方法を保険金額建と言います。これは、英語で保険金額を意味する「Sum Insured」の頭文字「S」をとって、S建とも呼ばれます。 では、どのように保険金額から保険料が決まるのでしょうか?保険会社は、過去の膨大なデータをもとに、様々な統計を活用して計算を行います。例えば、年齢や性別ごとの平均寿命、病気による死亡率といった統計データです。これに加えて、契約を希望する人の健康診断の結果なども参考にします。これらの情報から、将来保険金を支払う可能性やその金額を予測します。 そして、この予測に基づいて、集めた保険料で将来の保険金支払いに対応できるように、必要な保険料を逆算して決めるのです。つまり、保険金額建とは、まず最初に受け取りたい金額を決め、そこから必要な保険料を計算する方式です。 例えば、1億円の保険金を受け取れるように設定したとしましょう。この場合、年齢や健康状態によって、毎月支払う保険料が変わってきます。健康状態が良く若い人であれば、長生きする可能性が高いので、保険金を支払う可能性は低くなります。そのため、保険料は比較的安く設定されます。反対に、高齢の方や持病のある方は、若くて健康な人に比べて保険金を支払う可能性が高いため、保険料は高めに設定されることになります。このように、保険金額建は、受け取りたい金額を重視し、それに合わせて必要な保険料を計算する仕組みです。そのため、必要な保障額から逆算して保険料を決められるので、将来設計に合わせて保険を選ぶことができます。