利差

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積み立て

利差配当で保険料がお得?

利差配当型保険とは、保険会社の運用実績に応じて、契約者に配当金が支払われる可能性のある生命保険商品です。 私たちが支払う保険料は、保険会社によって大切に運用されます。保険会社は、集めた保険料を株式や債券といった様々なものに投資することで、利益を得ようとします。この利益のことを「運用益」と言います。利差配当型保険では、あらかじめ予定していた運用益よりも実際の運用益が高くなった場合、その差額の一部を「剰余金」として契約者に還元する仕組みになっています。この剰余金が、私たちが受け取る「配当金」となります。 配当金は、毎年の契約内容の見直しに合わせて決定されます。見直しの時期や頻度は、各保険会社や商品によって異なります。たとえば、毎年見直す場合もあれば、数年ごとに見直す場合もあります。 配当金は、将来の経済状況や市場の動向に左右されるため、金額や支払いの有無は保証されていません。経済が好調で、保険会社の運用がうまくいけば、多くの配当金を受け取れる可能性があります。しかし、経済状況が悪化したり、運用がうまくいかない場合には、配当金が支払われない、あるいは金額が少なくなることもあり得ます。 利差配当型保険は、予定利率に連動した保険料に加えて、配当金を受け取れる可能性があるため、魅力的な保険商品と言えるでしょう。しかし、配当金は保証されたものではないため、将来受け取れる金額を過度に期待することは避けるべきです。保険への加入を検討する際は、配当金の仕組みだけでなく、保障内容や保険料なども含めて、総合的に判断することが大切です。
その他

保険会社の収益構造:三利源を理解する

生命保険会社は、皆さまから集めた保険料を元手に、様々な活動を行っています。大きく分けると、保険金や給付金のお支払い、会社の運営に必要な費用への支出、そして将来に向けての資産運用です。これらの活動を通じて得られる利益の源は主に三つあり、これを『三利源』と呼びます。 まず一つ目は『費差』です。これは、皆さまからお預かりした保険料から、実際に事業を運営するために使った費用を差し引いた差額にあたります。例えば、保険金や給付金のお支払い業務、新しい保険商品の開発、社員の人件費など、様々な費用がかかりますが、これらの費用を予定よりも少なく抑えることができれば、その分が利益となります。 二つ目は『危険差(死差)』です。生命保険会社は、統計データなどを用いて、どのくらいの確率で保険金や給付金のお支払いが必要になるかを予測しています。この予測をもとに保険料を計算しているのですが、実際の死亡率が予測よりも低かった場合、その差額が利益となります。逆に、予測よりも死亡率が高かった場合は、損失が発生することになります。 三つ目は『利差』です。生命保険会社は、皆さまからお預かりした保険料を、安全かつ確実な方法で運用し、将来の保険金や給付金のお支払いに備えています。この運用で得られる利益のことを利回りと言いますが、あらかじめ予定していた利回りよりも高い利回りを得ることができれば、その差額が利益になります。 このように、三利源である費差、危険差、利差が複雑に関係し合い、生命保険会社の収益を左右しています。生命保険会社は、これらの差を適切に管理することで、経営の安定性を保ちながら、皆さまに安心して保険に加入していただけるよう努めています。