総報酬月額相当額とは?年金との関係を解説

保険について知りたい
総報酬月額相当額は、年収を12で割った金額ですか?

保険のアドバイザー
違います。その月の標準報酬月額に、その月以前1年間の標準賞与額の合計を12で割った額を足します。毎月の給与を1年分合計して割る計算ではありません。
総報酬月額相当額とは。
働きながら老齢厚生年金を受け取る人の支給停止額を計算するときに使う金額です。「その月の標準報酬月額+その月以前1年間の標準賞与額の合計÷12」で計算します。
正しい計算式

総報酬月額相当額=その月の標準報酬月額+その月以前1年間の標準賞与額の合計÷12
標準報酬月額は、基本給、残業手当、通勤手当などの毎月の報酬を一定の等級に当てはめた金額です。給与明細の総支給額そのものではありません。
標準賞与額は、税引き前の賞与から1,000円未満を切り捨てた額です。厚生年金では、1回の支給につき150万円が上限です。
年収を12で割る計算ではない

以前の記事では「過去1年間の給与と賞与の合計を12で割る」と説明していましたが、これは誤りです。毎月の給与について使うのは、その月の標準報酬月額です。12で割るのは、その月以前1年間の標準賞与額の合計だけです。
たとえば、その月の標準報酬月額が30万円で、直前1年間の標準賞与額の合計が120万円なら、総報酬月額相当額は次のようになります。
30万円+120万円÷12=40万円
賞与がなければ、その月の標準報酬月額が総報酬月額相当額になります。
在職老齢年金で使われる

厚生年金に加入しながら老齢厚生年金を受け取る場合は、基本月額と総報酬月額相当額の合計で支給停止額を計算します。基本月額は、加給年金額を除いた老齢厚生年金の報酬比例部分の月額です。
2026年度は、基本月額と総報酬月額相当額の合計が65万円以下なら、在職老齢年金による支給停止はありません。65万円を超える場合は、超えた額の2分の1が老齢厚生年金から支給停止されます。老齢基礎年金はこの支給停止の対象ではありません。
| 合計額 | 2026年度の扱い |
|---|---|
| 65万円以下 | 老齢厚生年金は全額支給 |
| 65万円を超える | (基本月額+総報酬月額相当額-65万円)÷2を支給停止 |
基準額は年度によって変わることがあります。古い資料の「47万円」「48万円」「50万円」「51万円」をそのまま使わず、日本年金機構の最新情報を確認してください。
確認方法

標準報酬月額は、勤務先の給与担当者や「ねんきんネット」で確認できます。賞与を受け取った月は、標準賞与額も確認しましょう。
給与が大きく変わったときも、標準報酬月額がすぐ同じ金額に変わるとは限りません。定時決定や随時改定など、社会保険の手続きを経て変更されます。
まとめ
総報酬月額相当額は、年収を12で割った金額ではありません。その月の標準報酬月額に、直前1年間の標準賞与額の合計を12で割った額を足して計算します。在職老齢年金の見込み額を確認するときは、給与の総支給額ではなく、標準報酬月額と標準賞与額を使いましょう。
